【WJ】少年ジャンプ 2023年 23号 感想

休み明けのジャンプは、最高!

マンガ家にも休息が必要なことは重々わかっていますが、続きを読みたい気持ちを抑えるのはなかなか大変ですね。私の友人も常々「ONE PIECE、毎週200P読みたい」と言っています。

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ドリトライ

第1話 "大神青空"

今週からの新連載は昭和×ボクシングもの。前の号でコンセプトは知っていたんですが、「昭和」の定義がまさかの戦後だったことに驚きました。正直、描き方がすごく難しい作品になると思うので、今後の展開がどうなっていくのか気になります。

描くのが難しい時代だけに(?)別途解説ページもあって、雑誌としても推してるのかな?という感じ。

これは私の個人的な感覚なんですが、逃げ上手の若君、暗号学園、今回のドリトライといい、勉タメジャンプ的な、そういうバックボーンを持つ作品を増やそうとしてたりするのかな~。どうなんだろう。

ONE PIECE 第1082話 "取りに行こうぜ!!"

扉絵

  • 読者リクエストのゼウスとチョッパー。
  • こういうシチュエーションは本編であってもおかしくないと思うので、ゼウスとクルーのほのぼのやりとり見たいよ~~~になってしまった。よろしくお願いします。

海軍本部

  • Tボーン中将の死亡
    • 嫌!!!!!ホントに!!!!!!
    • 最悪の海兵もいる中で、自分の正義を貫いていた人が殺されるの、本当にやるせない。
    • しかもそれが守るべき市民の手によって……、しかしその事件の起きた「ペペ王国」では貧困によって年間1000人以上の死者が……。
    • というこの世界が「本当に終わっている」ことを読者の眼前に引きずり出してくるところ、いよいよこの問題に切り込んでいくんだなという覚悟を感じさせて、緊張する。
    • この件で思ったけど、海賊を主人公にしているのにメタ的にも読者の心情的にも「海軍(体制)=悪」という単純な構図に持って行かず、その構図に説得力を持たせているのがすごい。
    • あくまで「海賊は善ではない」というのは読み切りからのこだわりなんだろうとは思ってるんだけど、それをずっと貫いているのがすさまじいなと思う。
  • ともあれ、この件を受けて海軍は「クロスギルド」への対策を早めに行いたい様子。
    • それはそう。
    • 本当に非道だな……、と思ったけど、クロコダイルはアラバスタでも自分が直接手を下すというよりは王国軍と反乱軍をぶつけて戦力を削ごうとしていたわけだし、これも計画の内かも。
    • そう思うと、海軍の疲弊の先にクロコダイルの目標はあるのかもしれない?
  • ガープの行方
    • てっきり知られていると思っていたガープの行方、実はセンゴクもおつるも知らなかったことが発覚。
    • ということはこの件もだいぶ時系列的に同時期に起きていたことなんだな~ということがわかる。この辺の書き方も上手い。

新世界 カライバリ島

  • Tボーンの下手人
    • こんなところ見せられたら読者、どういう気持ちになればいいのかわからないだろ!
    • もちろん悪いことなんだけど……そうしなければ家族は飢えて死ぬってとき……じゃあこの人はどうすればよかった?大人しく家族と一緒に死ぬべきだったとは言えないでしょ!?
    • ONE PIECEってこういうところ普通に残酷ですごい。
  • クロスギルドの船
    • こんなことやっておいて、こんなにコミカルなシーン入れてくるんだからもう情緒はめちゃくちゃ。
    • バギーはいい加減、部下がなにかをするときはちゃんと監督した方がいいと思う

新世界 カライバリ島「会議室」

  • 拷問室じゃん!!!
  • クロコダイルの夢
    • これは前から変わらず"理想郷(ユートピア)"
    • それも「いかなる勢力にも脅かされねェ『軍事国家』」。
    • そろそろどうしてそれを望んでるのか知りたいところだけど、書く尺があるのかは微妙なところかも。
    • 「軍事国家」に必要なもの→圧倒的な力→それを買うための莫大な……
    • 「富」と「力」!
  • バギー(たち)の夢
    • バギーが「シャンクスが優秀すぎて夢を捨てた」なんて知らなかったよ。
    • ダイヤモンドの功罪じゃん……。
    • バギーがロジャー船長の処刑の日にシャンクスと一緒に行かなかった理由が「シャンクスが次の王を目指す気がなさそうだった」「ロジャー船長はシャンクスが後に続くことを望んでいたに違いないのに」だったって……、こんなの急にお出しされてもどうしていいかわかんないよ!
    • しかも多分シャンクスは「早すぎた」ことを知っていたから「今は」目指す気がないだけだったんだろうと思うと、ここで深刻なすれ違いが起きてるの、キツすぎる。
    • 多分これはラフテルに行ったロジャーと話をしたシャンクスが泣いていた理由と関わりがあるんだろうな~と思う。
    • しかもそのシャンクスが動いたからいてもたってもいられなくなって「海賊王になりたい」って宣言したバギー……嫌なやつだとは思ってるけど切なくて憎みきれない……って思う。
    • たぶん富と名声もだけど、ロジャーのことが好きだったからこそって言うのもあると思うから余計に……。
  • "ひとつなぎの大秘宝"を取りに行く
    • クロコダイル、ミホークの説得をするんじゃなく、部下をたきつけることでクロスギルドの目標をワンピースにしてしまったバギー、カリスマ性がすごすぎる。
    • でも、実際主戦力になるだろうクロコダイルとミホークがブチギレるのもわかる
    • っていうか、ミホークってどういう感情でクロスギルドにいるのか未だによくわからん。
    • そもあれ、これで現在「四皇」全員が目指す者が"ひとつなぎの大秘宝"になったわけで……。
    • 激アツすぎるし、連載開始からここに至るまで書き切ってる先生は本当にヤバい。
    • ただ、バギーの言うとおりこれは「戦争」ではなくて「争奪戦」なので、そこでなにか一悶着ありそうな感じはする。楽しみ。

"偉大なる航路"「カマバッカ王国」

  • サボの帰還
    • 思った以上に普通に帰ってくるサボ。
    • 正直私もあれで死んだとは1ミリも思っていなかったため、普通に帰ってくるとは思っていたけどそれにしても普通すぎる
    • むしろモーダが生きてて本当によかったと思う。
  • "間接通信"の合図
    • 前回の通信時に怪しまれていた物音は「間接通信」の合図だったことが発覚
    • ルルシアを通して通信したから居場所がルルシアになっていただけ……。
    • とはいえ、ルルシア自体はあの攻撃を受けたことに変わりないはずなので手放しに喜べる情報ではないところはある。
    • モーダたちルルシアの民は革命軍入隊を希望。
    • まあ、あんな環境で過ごしてたらそう思うのかもしれないけど、どうにか普通に幸せになって欲しかったという気持ちもあって複雑。
    • もちろんそうやって動かなければなにも得られないというのがONE PIECEの世界だとは思うんだけど、それでもそう願ってしまう……。
  • サボの告白
    • ドラゴン、イワンコフ、サボの会議(?)。
    • 人数を絞ったのは「聞くだけで命が危険に晒される可能性がある」話をするため
    • 「聖地マリージョアで起きた」「『本当の事』全部話すよ……!」
  • こんなところで、次回!?

今週のONE PIECE

  • ここに来て過去のピースがどんどんハマってきて、ONE PIECE面白すぎる!?ってなる
  • 毎週面白すぎるの、最高にすごい。一生読んでいたい。

テンマクキネマ

04 "元と天幕、街へゆく"

前回で監督をやることを決めた元がロケーションハンティング通称ロケハンに行く回。

絵コンテがあまり上手くなく、気分転換も兼ねてというのもあるっぽいけど、そもそもいきなり監督をやることになってちゃんと絵コンテから書き始めるのは既に才能があると思いました。

元の思いつき、天幕の脚本修正の流れから「天幕は自分がワクワクしなければ脚本の直しをしない」という回想に繋げて元の才能と2人の信頼関係を描いていて、いい。

来週は『渚』で格になる砂浜シーン探しに倉井と2人で行くことになる、というのもベタっぽい少年マンガらしさがあって私は好きです。

SAKAMOTO DAYS

DAYS 117 "動かず殺せ!"

トンネル+毒使いのコンボに苦しめられる赤尾と南雲。

毒の回る早さが運動量に比例している→緊張や恐怖で鼓動が早くなるのもアウトという理論から赤尾の超人的な平静さを描き(そもそもそこに至るまで最低限の動きで暗殺を試みる身体能力の高さも描かれている)、その平静さは「坂本が来る」という信頼から来ている(多分)、という流れがかっこよすぎ。このマンガは100%かっこよさでできているのかと思いました。

しかし、こうして坂本と赤尾(と南雲)の絆みたいなものが描かれる度にこの後に起こることを想像してめちゃくちゃ落ち込む。なんとか赤尾、生きてることにならないか?(ならないと思う)

キルアオ

page 3 "蜜岡ノレン"

読み終わったあと、これはヒロイン回!?って思ったんですが、主人公の中身が年上すぎるのでヒロインではない気もします。とはいえ、話の作りはだいぶヒロイン回だったので、3話でこの引きに持ってくる辺りはやっぱりベテランなんだな~と思いました。今のところ、ちゃんと次回を読みたいと思わせてくれて、読んでいる間も安定して面白いと感じさせてくれる地力の高さが好きです。

主人公の感性も「若い子に囲まれて楽しい!」ではなく「オッサンがいていい場所じゃねぇだろ」というまともな考え方で、読んでいてほっとする……。この辺は個人の感覚もあると思います。

学校では冷たい女の子の秘密が「実はラーメン屋でバイトしている」みたいな感じもやっぱベタなんだけど、新鮮さがないな~という感じではなく、そういう定石を押さえた面白さになっているのがこの安定感の理由なんじゃないかと思います

今回の話から1話完結ではなく次の話に引っ張る構成になるので、話の広がり方に期待。

一ノ瀬家の大罪

第23話 "翼のおはよう"

もうこれ、私が感想書ける展開を通り越してしまってない!?

現実での翼の家族の壊れ方があまりにも「現実」で、タイザン5先生は今までの読み切りにしろ、タコピーの原罪にしろ、こういう残酷さをまざまざと見せつけるように書くの、めちゃくちゃ上手いなと思います。ただ、そういう絶望を現実味のある書き方をしているのはそのあとにあるハッピーエンド(もしかしたらベターエンド)にもリアリティを持たせたいからなんだろうなと感じていて、一ノ瀬家もそうなって欲しいなと心から思いました。

しかし、ここで目覚めてしまうなんて全然思ってなかったし、毎回マンガの引きが上手すぎて本当にすごい。ちょっと例えが悪いんですが、一昔前のテレビの「答えはCMの後!」に匹敵する引きの強さを毎週続けているの、それはそういう才能の1つなんじゃないかなって思います。

[読切]MaMa 山本元輝

結構好きな感じの読み切りでよかったです。

殺し屋もの、今トレンドなの!?とは思いましたが、個人的に母と息子ものが好きなので、それもあって結構期待して読みました。17ページという短めのページ数で状況説明からどんでん返しまできっちり書き切っている構成力がいいな~と思います

今後この親子が普通に幸せになって欲しいな……と普通に思いました。

人造人間100

第20話 "違う生き物"

急に農作業が始まったので、作品が狂ったか番外編でも始まったのかと思ってびっくりしましたが、ちゃんと理由があって良かったです。こういう、冒頭でパンチを食らわせてくる引きの強さもマンガには必要なんだな……と思いました。マンガ家ってホントに大変そう……。

モートセーフの非戦闘員がどういう暮らしをしているのか、戦闘員に対してどういう感情を抱いているのかを見せてくれて、あしびくんの感情の変化を感じ……させようとしてからの最悪展開(褒め言葉としての「最悪」です)、っぱ人造人間100はこれよォ~!と思わせてくれて良かったです。

ここでNo.1が出てきてしまった+あしびはやはり人造人間への復讐の道へ……という展開ですが、体の縫合をしてくれるNo.1をNo.100は殺すのか?というところも含めて次回が気になります。

暗号学園のいろは

第二十二号 "暗号は常に初陣である"

今週も最終回かと思って死ぬかと思いました。退学届……主人公の過去……タイトル回収……最終回かと思った(2回目)!!!まだまだ予断を許さない状況だと思いますが、取り敢えず今回は最終回じゃなくてよかったです。

そして明かされたいろは君の過去、夕方さんとの勝負で明かされていた部分もありますが、本人の口から聞くと壮絶でした。解釈のしようによっては「それ少年ジャンプで言って大丈夫なやつ!?」って感じもしますが、だからこそそこはご想像にお任せって部分なんだと思います。

また、止めに来てくれた3人(メタ的な動きをしている匿名希望さんよりもここぞとばかりに「人望モンスター」ってはっきり書かれている要塞村さんに笑いました)もそうですが、肉枝教官も退学届を突き返すように言ってくれていたみたいでちょっとうるっと来ました。もちろん表向きは「暗号でなければ受理しない」という理由だとは思うんですが、きっと止めたい気持ちもあったんだと信じています。

3人の暗号はじっくり自分でも解いてみたかったんですが、先が読みたすぎてそのまま読み進めてしまい……、まあ、いろは君のことが書いてあるんだろうなというのはわかっていたけど泣いてしまった。いい話だった……。

ここでタイトル回収……、最終回!?(3回目)

ここまでがイントロダクションだったと言うことで1つ……、どうか……。他の組の学級兵長もそろい踏みというところで、新章からぐっとめちゃくちゃ人気に……、なりますように……!頼む……!

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先々週の感想をサボったので、だいぶ久しぶりに感想を書きましたが、感想を書けるマンガが増えたので結構時間がかかる……!(嬉しいことではあります)

もうちょっと簡単に書ける方法を模索しながら続けていきたいです。