【WJ】少年ジャンプ 2023年 34号 感想

Netflix で配信する実写版ONE PIECEの宣伝も兼ねてなのか、実写版のルフィと原作ルフィのツーショット表紙でした。週刊少年ジャンプの表紙に写真が使われてるのってなんだか新鮮な感じ。実写版の配信が楽しみです。

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ONE PIECE

第1088話 "最後の授業"

  • 巻頭カラーのイラストは実写版コラボということでイーストブルー組+イーストブルーの敵(?)の集合イラスト。
  • 今の尾田先生の絵で2年前の姿を見られるのは貴重なのでめちゃくちゃうれしい。

旧「海軍本部」

  • ガープが何を思って今も海軍に居るのかは気になってたけど、「人の"未来"」を救うためって言っているのにすごく納得した。
    • ここではっきり「守る」ではなく「救う」って言い切ってる辺り、現状に思うところがあるんだろうなというのが想像できる(問題がないなら「救う」必要はないため)。
    • だからこそドラゴンやルフィのやることを積極的には止めに来てないんだろうな……。
  • この「未来」へ託そうという姿勢は皮肉にも自分の孫を海賊に誘ったシャンクスと共通というのも良い。
  • 「退く」という行為をかっこよく描くの、すごいな~と思う。
  • あとここでちゃんと「命は"平等"です!!!」って怒られてるのもヘイトコントロールちゃんとしてる……。
    • 自分が老兵だからこそできる講義なんだろうけど、本当にかっこいい。

数週間前「女ヶ島アマゾンリリー」

  • 世界情勢編(?)、本当に何もかもが出てきて油断できなさすぎる。
  • もう次回で突然「19年前、フーシャ村」とか言われても驚かないくらい心を鍛えておきたい。
  • 九蛇海賊団VS海軍VS黒ひげになった女ヶ島でなにが起きたかがこういう形で開かされると思っていなかったので結構びっくり。
    • モノローグで済まされると思っていた。
  • コビーが連れ去られた理由(人質の身代わり)も、他の海兵が黒ひげに手を出せなかった理由(黒ひげは四皇)もわかってすっきり。
    • ただ、こうしてみると四皇って本当に別格なんだな~と思うし、これは数で決めれば良いものでもないと思うので、ルフィが一瞬「五番目の皇帝」って呼ばれ方をしたのも納得。
  • このシーンとは直接関係ないけど、この分ならロッキーポート事件もちゃんと回想シーンでやるかもな……という気がしてきた。

現在「海賊島」ハチノス

  • あまりに場面が飛ぶからか、ついに場所の説明だけじゃなく「現在」って説明までつくようになってしまった。親切にありがとうございます!
  • それなりに実力者が乗っているはずの海軍の船が為す術もない辺り、シマシマの実の力が強すぎる。
    • とはいえ、もしかしたらシマシマの実食べるとこの島から動けなくなる可能性もあるのでは?という懸念もある。
    • というかそれくらいデメリットがないとマジで強すぎる。

「海賊島」島内

  • ガープ、流石に死んでない。
  • ガープがコビー、グルス、ヘルメッポに指示を出したシーン、一瞬少年漫画あるあるのぶっつけ本番系すごい無茶振りに見えるけど、これはちゃんと部下を指導していたからこそ「できる」と判断したんだろうな……。
    • 軍艦バッグの回想シーンも挟んでるので多分そう。
  • それくらいの判断力がなければガープもここまで出世してないし、慕われてないと思う。
  • その指示を忠実に守っている3人も、1人で特攻かけるガープもめちゃくちゃかっこよくて最高だった。
  • コピーの回想シーンでコビーが言っている通り、世界において強い意志を持つことは重要だけど、それを実現するためには「力」が必要って言うのはルフィ視点でも共通して描かれていて、これが「ONE PIECEにおける絶対の理」であることが示唆されていてよかった。
    • 厳しい世界だ……とは思う。
  • できなきゃみんな死ぬ!!」「僕のせいで人が死ぬ!!
    • そんなことないよ!!!って思うし、ガープもなんてものをコビーに背負わせてんだ!?って思ったけど、ガープ自身もずっと背負ってきたものなんだろうな……と思うと、もうなんも言えないんだよ……。泣いちゃった。
  • コビーとヘルメッポも仲間として一緒にやってきたんだなあって言うのもわかって……よかった……。無限に泣いてしまう。
  • グルスの能力(ぐにょぐにょ)って直接戦闘より捕縛とかに便利そう。
  • お前達が海軍の“未来”じゃ!!!
    • おそらく海軍に思うところがあって離脱しただろうクザンの前で……って言う気持ち。
  • 読者視点でも海軍が絶対の「正義」じゃないことは見えていて、多分それはガープにも見えているのに……、どうしてガープは海軍に所属したままなんだろうと思ってたけど、今週でようやくその考えの一端が見えた気がする。
    • これは私の解釈だけど、自分が離れたら海軍に“未来”はなく、その“未来”を託す相手を待っていたんじゃないかな~って思うと、本当につらくて……。
    • ガープ死゙な゙な゙い゙で’(号泣)
    • これは考え過ぎかな~ってところまで書くと、ガープはルフィが世界を変えてくれることを信じていて、その世界の海軍として生きていく人間のことを“海軍の未来”と称したのかな……とも思った。
翌日の新聞

・ 海軍の“若き英雄”コビー大佐の生還
・ 「海賊島」にて消息不明の“伝説の英雄”ガープ中将
・ 「未来島」エッグヘッドの“四皇 麦わらのルフィ”立てこもり事件

  • とんでもない内容の新聞だな……。
  • ただ、これで海賊島の出来事の時系列がエッグヘッドとほぼ同日であることがわかってよかった。
  • 来週エッグヘッドに戻ってくるのかな~。楽しみ。

SAKAMOTO DAYS

DAYS 128 収束

なにが収束した回だったんだ!?

豹VS熊埜御の戦いが収束したってことでいいんでしょうか。日本の南雲に豹の死亡が伝えられた時点で豹の生存は絶望的だというのと、平助からの不自然なメールが不穏(豹の件で落ち込んでいるのを隠すためとかならいいんですが……)。

坂本・シン・周がスラーのアジトに到着するのが思ったよりも早く、スラー・鹿島以外のメンバーはもう日本に発ったとのことでタイ編で決着がつくことはなさそう。また、坂本チームは無駄な戦闘を避けてスラーを拘束する「策」があるらしく、殺しをしないなりの戦い方を考えているんだな~というのがわかって良かったです。

また、鹿島の発言で殺連の殺し屋には暗殺時の規定がちゃんとあることもわかりました。

  • 殺連規定23条「ターゲットに関する人物以外を殺してはいけない」
  • 殺連による抹殺対象の選別がある。
    • 一応善人や子どもなどは対象外になるらしく、金次第で誰でも殺せるわけではないらしい。

とはいえ、殺していいのが「ターゲットのみ」ではなく「ターゲットに関する人物」とちょっと範囲が広そうなところや、殺連(株式会社っぽい?)が命の選別をやっていいのか?というあたりは相変わらず治安が悪い様子。ただ、SAKAMOTO DAYSってこういう倫理観を突き詰める世界観でもないと思うので、この辺りは「そういうもんなんだな」と思っていればいいような気がします

スラーは殺連がなくなり、殺し屋がもっと好き勝手に動ける「自然な状態」こそが「秩序」だと鹿島に告げ、鹿島はスラーが以前と変わってしまったことを指摘。鹿島がラボでエスパーの力を欲していたのは「スラーの中身を確認するため」だった、という繋がり方は予想していなかったのでちょっと驚きました。

なんか結局、最初から孤児院メンバーしか仲間じゃなかったみたいなことだとしたら、誰よりも事務仕事を頑張っていた鹿島が全然報われなくてかわいそう

このままでは鹿島が殺されてしまうのでは……、と不穏な空気になったところで、晶と京が登場し、スラー……有月が「リ……」と漏らし……

リ……って何!?リオンって言おうとした!?

当時、下の名前で呼んでなかったよね!?

というところで、次回。思ったよりも展開に緩急があり、一息つけないところがノンストップアクションって感じで楽しくもあり……苦しくもあり……。来週の巻頭カラーが楽しみです。

ウィッチウォッチ

118 災いの日-⑤

ピンチに駆けつけてくれた友人と一緒に強敵を倒すっていう展開は何度見ても熱くなれていいな……と思いました。ホントにこれが毎週シリアスで傷ついた心を癒やしてくれていたコメディマンガのウィッチウォッチ!?(いい意味で)

また、ラブカの「目から刃を飛ばす」魔法の描写が「転瞬」の魔女という二つ名、過去のエピソード、戦闘中の刀傷、からちゃんとヒントが出ていたのがわかって綺麗に伏線回収されたのが気持ちよかったです。

あと、ラブカの親子関係に関してはミハルの価値観の押しつけでも、無責任に彼女の両親の気持ちを想像した言葉でもなく、あくまで『ラブカが』「両親が好きだったんだね」というところに着地させたのが上手いな~と思いました。

○吸血鬼 VS 転瞬の魔女●

アスミカケル

Round6 分水嶺

このマンガの最後まで因縁になりそうな兄弟対決、結構序盤でやるんだ!!!と驚きました。また、ジムでちょっとならったMMAを使って戦って……って展開になると思っていたんですが、むしろ逆に「ジムで教わった基礎は一度忘れてやった方がいい」というアドバイスが来たので、これも驚きました。

ちゃんと考えたら、付け焼き刃の格闘技よりも長くやってきた武術の方が格上に対して安定するっていうのはわかることなんですが、このマンガそういうところはシビアなんだな……という印象。

祖父に「一狼」って呼ばれる度に複雑そうな顔をしていた二兎の感情は「自分を見てくれない」だと思っていたんですが、これに対して「じいちゃんはずっと兄貴のこと心配してんだぞ!!!」ってセリフが出てきたところはその優しさに胸を打たれました。

このまま行けば勝てそうな雰囲気ではあるんですが、このまま終わりそうにはないし、兄側からの家族への思いがまだわからないままなので、次週もう一悶着あるんじゃないかな~と予想しています。

あとこれもし動画が配信されちゃったら二兎って学校生活大丈夫なのかなっていうのがちょっと不安。

キルアオ

page 14 ちゃんとありがとう言わんかい

本気を出したっぽい天馬と、十三の実質タイマン回でした。天馬がプレーが上手いだけの嫌なやつではなく、パフォーマーとして優れていることを示すシーンが織り込まれていたのも、キャラクターの理解度をさりげなく上げていて上手いな~と感じます。そもそも天馬の人となりを書く際に、天才である天馬ではなく、比較的凡人寄りの友人視点で語っているのも感情移入をさせやすくして、自然に読めるような工夫をしているんだろうな。上手い。

失敗できない仕事(特に殺し屋だから……)とは違う「スポーツ」に全力で取り組む楽しさを前面に出したこの展開には相変わらず説教臭さはあると思うんですが(今回はサブタイの「ちゃんとありがとう言わんかい」も合わせて余計に)、それを嫌味にならない辺りで止めて作品の味にしてるところが好きです。

この辺りの加減は完全にわかってやってるんだろうな~という安心感があるのも良い。毎週読むのが楽しみなマンガです。

アイスヘッドギル

第5話 信念の刃

今回は戦闘がメインの回でした。

主人公の主武器が「斧」っていうのが比較的めずらしく、このマンガのバトルの見所なんだと思いますが、ここは「○回転+技名(○○狩り)」になって行くっぽい。斧のアクションってどうしても縦から押し込む流れになりがちだと思うので、今後どうバリエーションをつけていくのかが気になります。あと主人公、年齢も考えると相当強いな……、びっくりしました。

また、この物語の根幹が雪国(北欧神話ベースなのかな?という気がする)+リッチなのである程度は仕方ないと思うんですが、現状、背景と敵が同じ感じのものが続いてしまっている気がするので、この辺りで物語が大きく動いてくれるとうれしい気がします(とは言えまだ5話なんだよな……)。

【読み切り】殺陣ロール

小園江ナツキ

絵柄が安定していて読みやすかったのと、主なモチーフが「殺陣+令嬢」という、なんて言うかこう、「最終兵器+彼女」みたいな意外性のある単語をくっつけて新しいジャンルを生み出すセンスの良さが良かったと思います。

縦と殺陣をかけているんだな~、と思って読んだら途中で「盾ロール」が出てきたときとか、こういうのを自信持って描けるのって力だな……とすごく納得させられてよかった。ツッコミどころのある世界観を勢いで組み上げて1つのストーリーとして成立させる手腕、ただ者ではないな……と感じました。話のオチも気持ちよく、とにかく読み切りとしての完成度が高くてよかったです。

暗号学園のいろは

第三十三号 「戦車三様」

これは三者三様のもじりですね。わかりやすくてよかったです。

今回のセンターカラーは匿名希望。クラスメイト一覧が出たときは「なんか最後まで影が薄いクラスメイトで、謎を残したまま去って行く(?)のかも……」と思っていたんですが、全然そんなことなかった。今回のイラストみたいに色んな小ネタが入っている絵が好きなんですが、先生は本編も含めてこういうの結構書いてくれるのでうれしいです。

匿名希望のかっこいいシーンを見られてうれしくもあり(凍のワンポイントレッスンもわかりやすくて良かった)、この後の濃姫さんが心配でも……いや……別にあんまり心配じゃないかも……、圧勝……するかも……。

圧勝も惨敗も想像できる戦いの進め方のおかげで毎週読むのが楽しみです。

夜桜さんちの大作戦

作戦187. 凶一郎おじちゃんは愛されたい

ギャグシーンの印象が強いキャラクターが不意に見せるめちゃ強シーン、最高。

僕のヒーローアカデミア

No.385 幸せの上に

自分が「好きに生きる」だけのことがこんなにも難しかった人たちがいたこと、今もいること、これからも生まれてくるだろうことを決して忘れたくないと思いました。

先週からずっと悲しい。

鵺の陰陽師

第11話 海の思い出

今回のストーリーは割とベタな感じ。とはいえ、それがありふれていてつまらないものではなく、安定感のある構成として描けているのは細部の描き方が上手いからなんだろうと思います。今回で言うと、藤乃の過去エピソードの想像以上の重さがいいアクセントになっていたと思います。

ていうか藤乃の過去のエピソードが思ったよりもキツいし、学郎の父の話もよくよく思い出すとキツい。このエピソードを挟みながら、作品全体を薄暗い雰囲気にせず、少年漫画としてのテンションを保っているところが好きです。

ヒロインレースがあるタイプのマンガっぽいですが、彼女たちとの関係性が今後どんな風に展開していくのかの方も楽しみです。

逃げ上手の若君

第119話 利根川1337

戦の開始前に大将が檄を飛ばすシーンは歴史物における大きな見所の1つだと思うので、今回の話は熱かったです。北条時行の陣も北畠顕家の陣も、各々のやり方で味方を鼓舞しているところが良い

家長視点、相当憎い(しかも死んだと思っていたはずの)時行が現れたところで、今後の戦局がどうなるかというところ。迫力のある「鬼ごっこ」が見られるのを期待しています。

テンマクキネマ

15 映画と音楽

部員掘り下げ回その1って感じでした。

映画に使う音楽が欲しいから作曲して!というのはどう考えても無茶振りですが、それを依頼するだけの裏付けエピソードを描くことでwin-winの関係になれたところがよかったな~と思いました。この辺のエピソードはもうちょっと前の段階で見ていたかった(部員に愛着が強い状態で映画作成を見たかった)という気持ちはあります。

今さらですが、姫希に対して主人公はもちろんのこと、他の部員達もセクハラじみた発言はしないことを徹底している感じのキャラ付けっぽく、読みやすくていいなと思いました。

あと絵がめっちゃ上手い。1巻の表紙もすごくよかったです。

一ノ瀬家の大罪

第34話 翼の邂逅

  • まさかあのテレビの颯太が本物だったなんて……
  • まさか颯太の言う家族は血が繋がっていないなんて……
  • でもこれって本当の家族よりも家族みたいだ……

多分こういう感じなんですが、颯太は幸せを見つけたつもりっぽく見えて、言ってることが危うかったりうさんくさかったりしているので、まだ一悶着はありそう。そう思わせておいて特に何もない場合もありますが、流石にこの流れならなんか裏……あるだろ……!

人造人間100

第31話 自己犠牲の対象

絢子さん……ッ!

世界観的に、メインキャラっぽいからなんだかんだ大丈夫だろ……というのは通用しないとわかっていたにも関わらず、やっぱりどこかで生存を期待してしまっていたらしく……、だいぶショックを受けてしまいました。この展開で兄ではなく妹が死んでしまうのって結構……、作中の人物的にも読者視点でもショックが大きいような気がします。

「他者のために戦えるか否か」 「それが人間と人造人間の違いだろ?」

ここでNo.100の口から出た、彼女としてはあくまで「事実」でしかない言葉が絢子たちの心の救いになったのかもしれない、という演出もいい感じ。

ただ、この後No.1のところへ……という流れっぽいので、そろそろ終わりが近いのかもしれない……。戦闘能力を見た感じだと、復活したNo.99との戦いがラストバトルになりそうな気がします。

ドリトライ

第12話 逃避行

今回の話は強敵としっかり向かい合う主人公がかっこよく描かれていて良かったと思います。闘拳は強いかもしれないけれど、心のどこかに弱さを残している虹村の描き方は過去回想も含めてエピソード力が強く、もしかしたらこの作者さんはどちらかというとアクションよりも人間ドラマの方が描くのが上手いんじゃないかな~、とも感じました。

ここからあまり長くは連載が続かなそうな雰囲気はありますが、今回の試合に関しては手堅く話をまとめてくれそうで、個人的にはその辺りに期待しています。

***

次の巻が7月最後のWJか~と思うと、時間が流れるのは早いな……と思います。